【Uber編】ギグエコノミーのワーカーマネジメント、品質管理、需給調整|アルゴリズミックマネジメント
ギグエコノミーでは、ワーカー品質が顧客体験と顧客満足度に直結し、ユーザー需要と供給の舵取りが極めて重要。
Uberは、ドライバーに適切な行動を動機付けるためのマネジメントツールとして、アプリやアプリ通知を使っている。アルゴリズミックマネジメントとも言われる。
① 通知時に知らされる乗客情報
The message: "You can agree to or reject this job, but you only have 15 seconds and half of the information you need to decide."
ドライバーに通知時、出発地は伝えるが、到着地は伝えない。これにより迅速な配車を促進し、近距離だからとドライバーが断るのを防ぐ。
(以前はドライバーが乗車を拒否したりキャンセルしたら、ペナルティを与えた)
② 特定条件を満たすドライバーに高報酬
The message: "We’re not scheduling you in shifts, but you’ll earn more if you work this many hours, in this area, without taking jobs from other services."
たまに一部のドライバーに、特定時間おいて通常より高い最低保証時給を提示する。提示を受けとるためのクライテリアは非公表。この最低保証時給の通知をドライバーが得るためには、乗車要求の90%以上に対応し、1時間に1回は仕事をし、1時間あたり50分はオンラインであり、高い顧客からの評価が必要とされる。
これにはLyftなど競合サービスの仕事を受けたくなくす効果もある。 ドライバーはいつでも働けることになっているが、間接的に効果的にUberがドライバーの働く時間に影響を与えている。ドライバーは低時給なら、いつでも働く自由度があるが、しかし需給と時給のコントロールによりドライバーの自由度は変わる。
③特定日時に高報酬
The message: "We would never tell you when to drive, but we’re pinging you to let you know that demand is super high right now and also probably will be this weekend."
いつ、どこで需要が大きいかを、事前に/オンデマンドにドライバーに通知。 今から働こう!という言い方はしない。
④乗客からの評価
The message: "We would never tell you what to do, but drivers who get good ratings do these specific things."
乗客からの評価の低いドライバーは、Uberが無効にする(乗車情報を送らない)。乗客・ドライバーの相互評価はマーケットプレイスにいる人の信用と安全の確立に役立てっている。
Uberは評価システムを使うことで、ドライバーに適切な振る舞いや行動をするように間接的に提案している。 あるtipsは「最高評価のドライバーは、乗客に5点を付けてと決して言わず、実際に素晴らしい乗車体験を提供し、静かで丁寧、乗車時にドアをあけるなどのサービスを提供している。」とあり、このような振る舞いをするよう、暗に促している。