アイデアとは｜アイデアというのは 複数の問題を一気に解決するもの
新規事業開発において、事業アイデアは非常に重要な要素の一つ。
ただ「アイデア」というのは、誰もが使う言葉ですが、実は人によって定義が大きく異なります。頻繁に使われる単語のため、事業開発メンバーや関係者内で定義が揃ってないと、大きなズレやミスにつながりかねません。
■アイデアとは
任天堂のスーパーマリオの生みの親 宮本氏によると
「アイデアというのは、複数の問題を一気に解決するもの」であるとのこと。
（私自身、この定義を採用しています）
2つの問題を解決する方策ではなく、「このアイデアで、悩んでる問題が、3つ4ついっぺんにきれいになる」 というものがアイデア。
ひとつ思いつくことによって、あれもうまくいく、これも解消するというのが良いアイデア。そういうものを見つけることで、全体を前進させ、物事をゴールに進める。
あちらを立てればこちらが立たないという状態を「トレードオフ」という。どちらかを優先させる、分かり切った方法では、他の人と同じ方法で進むだけだから、競争力がないし、新しくもない。
これとこれを組み合わせると、こういうことが起こる、というのを見つけた時、それが、普通の人が気づいてない切り口であればあるほど、価値が出てくる。「そういうのをアイデアという」。
■アイデアの前提条件：新たな着想で問題を見出す
「アイデアというのは、複数の問題を一気に解決するもの」であるとすると、
アイデアを発想する前段として、複数の問題がそれぞれ何であるか、明確になっている必要があります。
言い換えれば、解消すべき複数の問題、トレードオフが生じるような複数の問題の明確化なしに、アイデアは存在し得ません。
「複数の問題を明確に捉える × 解決する方法を考える」
事業アイデアを考えるとき、どうしても、解決方法の立案に目がいきがちですが、
個人的には、いかに新たな着想で問題を見出すか、課題を発見するかが、極めて重要だと考えます。
例えば、こんな状況を経験をしたことはありませんか？
・レンタルDVDを借りて、返し忘れて延滞金が発生しちゃったこと。
・赤ちゃん連れでレストラン行き、赤ちゃんが泣きじゃくって困ったこと。
・車は欲しいけど、維持費やら保険やらお金がかかるのが嫌。
こんな経験（イライラする,不便,本当に避けたい）に対して、悔しいけど我慢する（延滞金を払う）、諦める（レストラン行くのやめる・車を買うのを断念する）のが、典型的な対応です。
しかしこんな状況を、仕方ないと捉えるのでなく、問題だと捉え、派生する課題も含め、新しい解決策を生み出す（＝事業アイデア）選択肢もあります。
・DVDレンタルを月額制にして借り放題（延滞金自体をなくす）。
→ 初期のネットフリックス。
・レストランに自宅に来てもらう。
→ 出張レストラン マイシェフクイック
HP：出張レストランサービスの マイシェフクイック
・レンタルで維持費や保険込みの月額料金。
→ 車の定額レンタル NOREL
「アイデアというのは、複数の問題を一気に解決するもの」です。
事業アイデアを考えるとき、いかに新たな着想で問題を見出すか、課題を発見するかが、極めて重要 だと考えます。
課題を見出すことができなければ、解決しようもありません（アイデアを出しようもない）。
「複数の問題を明確に捉える × 解決する方法を考える」
