出張レストランサービスのマイシェフ社長ブログ

個人向け出張レストラン・出張料理 "マイシェフクイック" の社長のブログです

「ニューノーマル時代」個人的な予想メモ2

■2020年5月後半時点の予想メモ

ニューノーマル時代」個人的な予想メモ、主に2020年〜2021年の、ホワイトワーカーオフィス勤務関連。
3ヶ月後、6ヶ月後、12ヶ月後に、予想と現実の一致・乖離度合いを確認する。

f:id:smasa0810:20200524195641p:plain

 

●病気とその対応

スペイン風邪の時と同様に、コロナ2020年晩秋から第2波が来る。
2020年〜2023年の晩秋〜春先に、都市部オフィスでは、企業は可能な限り在宅勤務が要請される。それに伴いガラッと変わる。

 

●経済的に

2020年6月から夏は、コロナは沈静化する。
東京・大阪の企業、特に上場企業は、次の2点に対処・考慮するか、しないかで大きく分かれる。

①晩秋の第2波を見越して、この数ヶ月の間に業務のやり方を変えるか、変えないか

A:思慮浅い会社は「元に戻れてよかった」と、以前の形にそのまま戻るだけ。
いざ晩秋の第2波がきた場合に、壊滅的な業務不能状態に至る。晩秋の第2波は、おそらく1ヶ月半で終わってくれない。

B:「元に戻れてよかった」と、徐々に以前の形に戻る。
ただ社内では、リモート業務ができる準備をゆっくり進める。晩秋の第2波は、リモート体制に切り替え可能だが、リモート業務の問題は解消されないままで、業務への師匠が一定以上出てしまうが、既に時遅し。

C:以前の形に戻さない。
週1日はフィジカル出社、週4日デジタル出社などが、標準的にできるよう、業務のあり方を変え、リモートの弱点(寂しさ、創造的業務のやりづらさ)を克服する工夫を凝らす。いざ晩秋の第2波がきた場合に、淡々と即座にフルリモート体制に切り替え、何ら業務に支障をきたさない。むしろ相対的に、生産性や業績が向上し、社外からの評価も上がる。

 

②晩秋の第2派に、社内クラスターを発生させた上場企業は、オリンピック戦犯と扱われる。

上の観点は、業績・業務に関する真面目な議論だが、真っ当な上場企業経営者であれば、この点を考慮せざるを得ない。
2020年春は、コロナは完全に未知のウィルスだった。そのため、電通社内のコロナ社員、ドコモコールセンタークラスターは、「大変だなあ」「何やってるんだ」程度の扱いで済んだ。

しかし、2020年晩秋に社内クラスターを発生させると、オリンピックを潰した原因の1社となってしまう。従業員は関係ないが、社長はじめ経営陣は社会的制裁を受けることになってしまう。

このことを避けたいことが主目的で、リモート推進する企業は一定割合で存在しそう。

 

●オフィスと通勤三密

本日時点で、コロナ後のソーシャルディスタンスを求められるのは、店舗サービスが大半である。しかし、東京・大阪においては、ほとんどの店舗サービスより、オフィスビル・通勤電車の方が空気感染リスクが高い。

①オフィスは、1人あたり必要な平米数が定義される。

欧米の店舗サービスで定義されるように、1人あたり必要な平米数=オフィスで働ける従業員数が、定義され、特に上場企業はそれに従わざるを得なくなる。
その基準は、窓があり換気できるオフィスと、換気できないオフィスで分かれる。

高層ビルは、ビル入館レベルもしくはエレベーター乗車レベルで制限される。店舗サービス業と、同等の制約になる。

②通勤電車は、1車両当たり乗車人数が定義される。

エッセンシャルワーカー以外は、通勤に制約が発生する。
時差出勤の義務化や、7時〜10時の料金数倍値上げなど、朝のラッシュ時に電車に乗りたくなくなる施策が導入される。

上記の制約・定義は、全国で一律に導入されるが、実質的に影響を受けるのは東京圏・大阪圏。それ以外の地域は、以前とあまり変わらない状態のまま。

 

■後日追記

f:id:smasa0810:20200526003602p:plain

オプト社:週2勤務以下。本社ビルは1/3解約。

 

f:id:smasa0810:20200526003804p:plain

CA社:通常に戻す(オフィス出社)。リモワはできるとわかった。
6月は、毎週月曜は原則リモートデイとする。

 

f:id:smasa0810:20200526004050p:plain

f:id:smasa0810:20200526004331p:plain

GMO:最終的に40%が常時テレワーク を見込む。
テレワーク制度稼働前は、原則在宅勤務のまま。
制度稼働後は、週1〜3日を目処に在宅勤務。

 

f:id:smasa0810:20200526004439p:plain

アステリア:全員在宅テレワーク 継続。

 

http://smasa0810.hatenablog.com/entry/new_normal

 

■再掲:オフィスワーク

都市部のスタートアップのうち、特に従業員30名以下はオフィス解約多数。基本的にリモートワーク体制に 2020年内に切り替える会社が多い。

ネット上場ベンチャー、IT関連企業は、本社オフィス縮小し、複数のサテライトオフィス+リモートワークに分散させる企業が出始める。
週1日はフィジカル出社、週4日はデジタル出社(サイバー出社)。
主目的は、賃料圧縮+柔軟な働き方による採用力アップ・従業員の離職率ダウン。

ネット系以外の上場企業、中小企業は、2020年内はリモートワーク移行せず、在宅勤務要請ある時だけ渋々従う。従業員はサボり、突然の在宅勤務要請に振り回され、業績は地味に悪化する。
しかし2020年晩秋の第2波時に、腹を決める企業も出始め、東京・大阪オフィスを縮小し、リモートワークや地方拠点への転勤が増加する。

ただしマクロで見れば、東京一極集中のままで、本社の地方移転は加速しない。
東京・大阪都心部オフィス勤務を前提としない企業は5〜10%に止まる。

【ハイ・コンセプト 要約】「新しいこと」を考え出す人の時代|ダニエルピンク・大前研一

新しいことを考え出す ハイコンセプト のサマリー。
この本の出版当時(2006年)に読んだときは、正直よくわからずピンときませんでした。しかし、いくつかの新規事業に携わり、起業した後に再読したら、驚くほど賛同する内容でした。
2006年当時、内容にピンとこなかったのは残念でしたが、致し方ありません。

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51Kh5fowRGL._SX348_BO1,204,203,200_.jpg

◾️21世紀、どういう仕事をすべきか

1 よその国、特に賃金が安い国にできることは避ける
2 コンピュータやロボットにできることは避ける
3 反復性のあることも避ける
 
要するに、創造性があり、反復性がないイノベーションとかクリエイティブといったキーワードの能力が必要になっていく。
既成概念に捉われずに、新しい視点から物事をとらえ、新しい意味づけを与える流れ。
未来をリードするのは、何かを創造できる人、他人と共感できる人、パターン認識に優れた人、物事に意義を見出せる人。
 
答えのない世界では、右脳を生かした全体的な思考能力、新しいものを発想していく能力、その実現可能性を検証するための左脳的役割。
それらをもつ突出した個人を、いかに見つけるかぎ、企業間の勝負を分ける。育てるのは難しい。
 
新しい時代を動かす力は、新しい思考やアプローチであり、ハイコンセプトやハイタッチである。
ハイコンセプトは、パターンやチャンスを見出す能力、芸術的で感情面に訴える美を生み出す能力、人を納得させる話のできる能力、一見バラバラ概念を組み合わせて何か新しい構想や概念を生み出す能力など。
ハイタッチは、他人と共感する能力、人間関係の機微を感じ取る能力、自らに喜びを見出し、他の人々が喜びを見つける手助けをする能力、日常の出来事にも目的や意義を追及する能力など。
 
 
左脳主導思考の重要度が低下し、右脳主導思考の重要度が増す理由は3つ。
1 20世期に物質的に豊かになった結果、目的や意義の追求、美しさや感情面を重視する傾向が強まった。
2 左脳型ルーチンワークの大部分が、アジアの国々で安く行われる。
3 ソフトウェアによる自動化。
 
 
人は歳を重ねるにつれて、生活の中に、目的、本質的な満足、超越といった、それまでの人生でおざなりにしがちだった特質を重視するようになる。
人は成熟世代に入ると、女性的なものの見方を重視するようになり、他人に共感し、思いやりを示し、話し手の立場に立って考え、個人的な体験や一人称の物語を重要な学びの手段と考え、思いやりの倫理を持っていることを、価値あるものと考えるようなる。
 
 

◾️ハイコンセプト・ハイタッチな6つのセンス

1 機能だけでなく「デザイン」
2 議論より「物語」:説得やコミュニケーション、自己理解に肝心なのは相手を納得させる話ができる能力。
3 個別より「全体の調和」:最も重視されるのは、分析力でなく総括力、つまり全体像を描き、バラバラなものをつなぎ合わせて印象的で新しい全体観を築きあげる能力。
4 論理でなく「共感」:成功する人は、何が人々を動かしているかを理解し、人間関係を築き、他人を思いやる能力のある人。
5 真面目だけでなく「遊び心」
6 モノよりも「生きがい」:豊かになり、生活に苦しむことから解放され、より有意義な生きがい、目的や超越、精神の充足を追い求められるようになった。
 
 
◾️1 機能だけでなく「デザイン」
デザインとは、多くの分野にまたがったもので、本質的に異なる物事をつなぎ合わせ、全体論的に物事を考えて解答を見つけ出すこと。
優れたデザインは、テクノロジー認知科学人びとニーズや美を組み合わせ、今までなかったことに誰も気づかなかったようなモノを無から生み出すルネサンスにも似たもの。
 
世界的デザイナーの生活とデザインに関する指針。
・専門的になるな。
・モノを作り出す前に、そのアイデアやコンセプトがオリジナルなものなのか、それに本当に価値があるかどうか自問すること。
・自分が経験してきた仕事について全て理解し、その上で何か新しいものをデザインするときには、前のものは全部忘れてしまうこと。
・「やれたはずなんだけど」とは決して言わない。それは、やらなかったことだから。
・モノではなく、「経験すること」にお金をつかえ。
・「普通」というのは良いことではない。
・一つのことにこだわらず、広く物事を考える。
・生活で最も重要なのは「経験」である。イデアの交換や他人との触れ合いこそ、本来の人間のあり方である。
 
 
◾️2 議論より「物語」
説得やコミュニケーション、自己理解に肝心なのは相手を納得させる話ができる能力。
人間は論理を理解するようにできていない、物語を理解するようにできている。
事実を文脈に取り入れ、感情によって豊かになった文脈こそ、物を語る能力の本質である。
科学的に優れた医学だけでは、患者が病気と闘ったり、苦しみの中に意義を見出したりする手助けはできない。科学的な能力に加え、患者の話を聞いてその意味を把握して尊重し、その上で患者の身になって行動する能力が医師には必要。
人は互いの物語に耳を傾ける必要があり、一人ひとりがそれぞれの人生の物語の作者である。
 
 
◾️3 個別より「全体の調和」
最も重視されるのは、分析力でなく総括力・統合力、つまり全体像を描き、バラバラなものをつなぎ合わせて印象的で新しい全体観を築きあげる能力。
シンフォニーは、統合する力、一見無関係に思える分野に関連性を見出す力、広範なパターンを見つける力、誰も考えなかった要素組み合わせから新たなものを創造する力。
コンセプトの時代に求められる3タイプ。境界を超えられる人、発明できる人、比喩を作れる人。
 
●境界を超えていく人。全く異なる領域の仕事を、同等の自信でこなせる人。創造性の大部分は伝統領域の境界を超えることにある。
●何か発明できる人。直観的で創意に富んだ関連づけ能力。ほとんどの発明や画期的アイデアは、既存のアイデアを新しいやりかで組み立て直すことにより生み出されている。
コンセプトの時代には、各関係の間の関連性をつかむ能力が必要とされ、全体像を見る能力がますます重要になる。
断片の結びつけ方を想像し、統合すること。優れた起業家は、みなシステム思考ができる。
重要なのはパターン認識力。全体像を捉え、周囲を取り巻く多種多様の情報から意義のあるトレンドを選び出し、将来に向けての戦略的思考ができる。
 
 
◾️4 論理でなく「共感」
成功する人は、何が人々を動かしているかを理解し、人間関係を築き、他人を思いやる能力のある人。
共感とは、相手の状況に自分を置き換えて考えられる能力であり、その人の気持ちを直感的に感じとれる能力であり、誰かの立場に立ちその人の視点で考えその人が感じるように物事を感じ取れる能力。
理性的な精神の表出は言葉であるが、人は感情を言葉で表すことは滅多にない。感情を表すキャンバスは顔である。
基本的な感情は、怒り、悲しみ、恐れ、驚き、嫌悪、軽蔑、喜び。
人は多くの場合、他人に共感し調和する必要があるが、時には孤立することも必要。この二つを切り替えられる人が成功し、中性的な思考が必要である。
 
 
◾️5 真面目だけでなく「遊び心」
遊びは仕事、ビジネス、個人の幸福追求に重要な位置を占めるようになっており、その重要性は、ゲーム、ユーモア、喜びに代表される。
ユーモアには右脳が最も得意とする特性が多く含まれる。文脈中の状況を見極める力、全体像を見る力、異なる観点から新しい関係を作り上げる力など。
最も有能な経営者たちは、普通のマネージャーの二倍もユーモアを用いる。
遊び心いっぱいの軽妙な資質が、クリエイティブな人の特徴であることに疑いはない。
笑いは社会的活動であり、他人と常に満足のいく人間関係を保てている人のほうが、より健康で幸せを感じている。
 
 
◾️6 モノよりも「生きがい」
豊かになり、生活に苦しむことから解放され、より有意義な生きがい、目的や超越、精神の充足を追い求められるようになった。
人間の主な関心ごとは、喜びを得ることでも、痛みを避けることでもなく、自らの人生に意義を見出すことである。
私たち人間を動かす動機というエンジンは、生きがいを追求することにある。
人間は一体感と目的意識を切望する、意義を追求する社会的な生き物である。物質的に満たされている時代だからこと、精神性の価値が高まっているのかもしれない。
 
従業員たちは、自らの精神的価値を、職場に持ち込みたいと切に願いながら、ためらっている。
お金だけでなく、働く意義を与えてほしいと職場に要望する従業員が徐々に増えている。
幸福の要因は、満足のいく仕事に従事すること、ネガティブな出来事や気分を避けること、結婚、豊かな社会的ネットワークを築くこと、感謝の気持ちや許すこと、楽観主義など。(一方、重要でないのは、お金を得ること、高い教育を受けること、快適な気候の中で暮らすこと)
第三の幸福な形は、意義の追求であり、自分の最も得意とすることを知り、それを自分よりも大きな何かのために活かすこと。
 
 

「ニューノーマル時代」個人的な予想メモ

■2020年5月頭時点の予想メモ

ニューノーマル時代」個人的な予想メモ。
3ヶ月後、6ヶ月後、12ヶ月後に、予想と現実の一致・乖離度合いを確認する。

f:id:smasa0810:20200509141732p:plain

 

●病気とその対応

スペイン風邪の時と同様に、コロナ2020年晩秋から第2波が来る。
このタイミングで変異するが、致死率高まる変異かどうかは、わからない。

2022年には、治療薬・ワクチンとも開発される。
ただし、量産され、日本に十分備蓄されるのは2023年。
それまでは既存薬が使われる。ワクチンない。

濃厚接触者に対する検査も開発・拡充され、潜伏期間でも検査できるように。

先5年スパンでは、コロナは複数変異する。
インフルエンザのように、毎年流行る型が変わり、複数の型が存在。そのため予防ワクチン注射しても、かかる場合がある。

一度罹患し、体内に抗体ができても、再度コロナ肺炎にかかる。抗体の存在期間が短い、型が違うと抗体は無効などの理由により。

2025年には、かかっても治る病気になる。インフルエンザレベル。治療しないとインフルよりひどい症状になるため、早期発見&治療が重要に。
かかったら、薬飲んで、7日間自宅待機。インフルエンザと同等。

問題は、潜伏期間の長さ、無症状でも人にうつす。

 

社会的・政治的に

上記を予想するため、毎年 晩秋〜春先まで、コロナ肺炎が流行る。

ワクチンも治療薬もできるが、潜伏期間長さと無症状により、インフルよりも社会全体が警戒する状態になる。
手洗いマスク、ソーシャルディスタンスは、秋〜春は基本。

2020年〜2023年の晩秋〜春先は、緊急事態宣言前の状態と近しい。
・都市部オフィスでは、企業は可能な限り在宅勤務が要請される。
・地方では、通常通り。
・ほとんどの商業施設は居酒屋やレジャー含め、距離あけて通常営業。
第1次産業、2次産業、工場は通常営業。
・ただし三密指定事業者は、晩秋〜春先は休業要請される。

クラスター追跡班・保健所の機能・人員が拡充される。
・感染者は自宅待機1週間義務付けられる。
・濃厚接触者は、検査が義務付けられる。

重大クラスター発生すると、都道府県単位・市区町村単位で速やかに報道される。
スマホへの速報通知が来る。地震と同じ。
・場合によっては、都道府県単位の緊急事態宣言はある。
スマホによる感染者把握は、使い物になるレベルに至らないのでは。

第2波以降に、都心部タワマンや密閉性高い高層ビルでクラスターが発生。

国際的に、危険度合いが国別にレベル分けされる。
・レベル0(問題ない)国の行き来は、制約なし。
・レベル1(問題あり)以上の国からの渡航は、検査義務付けや、渡航自粛要請や禁止命令が出される。 

コロナ対応に伴う出費に、国は耐えられない。
コロナの影響が底を打つ2022年〜2023年に、流動資産税が導入される。
流動資産(新)+固定資産(既存)の資産税。
・フロー(給与・消費・利益)課税ではなく、ストック(資産)への課税。

結婚数/出産数の減少スピードが増加する。長期的には、この問題が最も甚大。

 

●経済的に

2020年〜2023年の晩秋〜春先に、都市部オフィスでは、企業は可能な限り在宅勤務が要請される。それに伴いガラッと変わる。
この季節に限らず、重大クラスター発生すると2週間単位で在宅勤務要請。

地方は、都市部のオフィス変更に合わせる形に。
第1次産業、2次産業、工場は通常営業。

経済悪化し、2021〜2022年に底を打つ。

2020年に接客・サービス業の倒産・廃業が激増する。コロナの直接影響。
2021年〜2025年頃まで、倒産・廃業は高止まりのまま。借金を返せないことによる。

■オフィスワーク

都市部のスタートアップのうち、特に従業員30名以下はオフィス解約多数。基本的にリモートワーク体制に 2020年内に切り替える会社が多い。

ネット上場ベンチャー、IT関連企業は、本社オフィス縮小し、複数のサテライトオフィス+リモートワークに分散させる企業が出始める。
週1日はフィジカル出社、週4日はデジタル出社(サイバー出社)。
主目的は、賃料圧縮+柔軟な働き方による採用力アップ・従業員の離職率ダウン。

ネット系以外の上場企業、中小企業は、2020年内はリモートワーク移行せず、在宅勤務要請ある時だけ渋々従う。従業員はサボり、突然の在宅勤務要請に振り回され、業績は地味に悪化する。
しかし2020年晩秋の第2波時に、腹を決める企業も出始め、東京・大阪オフィスを縮小し、リモートワークや地方拠点への転勤が増加する。

ただしマクロで見れば、東京一極集中のままで、本社の地方移転は加速しない。
東京・大阪都心部オフィス勤務を前提としない企業は5〜10%に止まる。

■不動産

リモートワーク移行の企業は5〜10%に止まるものの、そこに新しい様々な需要が生まれる。
不動産だけでなく、ハード+ソフト+ハートの一体型の対応が求められる。
・ハード:サテライトオフィス、シェアオフィス、在宅設備など。
・ソフト:リモートツール、業務のやり方の整備など。
・ハート:企業への帰属意識、仲間意識の醸成や維持など。

週1フィジカル出社・週4リモート・デジタル出社の場合、
求められるオフィスは全く変わる。「横に並んで座って作業する場」から「立ちながら最近どう?と雑談する場に」。バーカウンターのような感じが良いのか。
週4リモート時、自宅でやる人もいれば、自宅近くのシェアオフィス・共同サテライトオフィスに行く人も。通勤時間は20分以下くらい。

■観光業

海外からのインバウンド旅行は 2020年〜2023年まではかなり低調。2024年頃から本格的に回復し、2030年には元に戻る。
・日本からの海外旅行は激減。減る分、国内旅行が成長する。
・海外インバウンドに依存した地域は、国内旅行対応が求められる。

観光地の旅館は、個人経営は減少。
・老舗や特色ある旅館は買収され、大資本に集約されていく。
・特徴ない個人経営旅館は、半減する。コロナを超えられず。
・それに変わり、一般民家のAirbnb登録の増加、二毛作型の宿泊施設が観光地に増える。

■外食産業

都心部オフィス街・繁華街の飲食店は、大手資本を除き半減する。コロナを超えられず&オフィス需要・宴会の減少により。

東名阪の住宅地の飲食店は、逆に繁盛するように。住宅地で生活する人の増加。

新たに飲食店開業する人は、料理+コミュニケーション を意識するようになる。デジタルの活用度合いが、料理の味よりも重要になる。
小規模店舗で、店で食べる、ランチボックス、テイクアウト、デリバリー、ミールキット型、出張型と、複数の顧客シーンと目的に合わせた内容提供する飲食店が増加。

地方の飲食店は、コロナが落ち着けば元に戻る。

■エンターテイメント

数百人以上が集まるイベント、特に室内でのイベントは、2025年頃まで厳しい。
それに伴い、最も変革が求められ、顔ぶれも変わる業界の一つとなる。

デジタル、ゲーム、スポーツ、VRなどの境界線が消え、マーブル模様に融合が進む。

  

●人の生活

東京・大阪都心部以外は、ほぼ何も変わらない。
東京・大阪都心部で、リモート勤務体制5〜10%のうち、都心部から離れる人も。

東京に暮らす人の価値観の変化。
・平成時代の東京アーバンライフは、会社近くのタワマン暮らし。
・対して、ニューノーマル時代のネオ東京は、東京30キロ圏内の郊外、戸建て、公園の近く、美味しい空気、星の見える夜空。
・東京1時間圏内に住む、ニア東京。小田原、三島、沼津、山梨、甲府。小山、宇都宮、高崎、前橋など。週1 東京都心部へのフィジカル通勤時は、新幹線で1時間弱。

 

http://smasa0810.hatenablog.com/entry/new_normal2 

【精神科医が教える聴く技術 要約】言葉の裏にある感情をどう聞くか

長年にわたり、人の話を聴き続けてきた著者が教える「聴く技術」のサマリー。

https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41-KawIPBAL.jpg

 

◾️聞いてもらうと楽になるのはなぜ

・精神療法やカウンセリングは、新しい言葉を見つける作業。
・自分を語っているうちに、自分がしっくりくると感じる言葉に出会う。すると表現できずモヤモヤしていた気持ちに、ああそうだったのか!と納得がいき、自分が広がったような気持ちになる。
・これは物理学の自己組織化と似ている。バラバラだった要素が互いに相互作用を及ぼして結びつき、自発的に秩序を作り上げていくこと。

●聴く技術とは

・日常でも、ちょっと嫌なことや辛いことあると、聞いてもらえると話し手は楽になる。聞き手が黙って聞いていれば、話し手は賛成してもらえたと思う。
・一方、いきなり聞かされた聞き手は、不完全感が残る。特に聞き手ざ何も反応できないと不完全感。
・聞き上手と言われる人は、黙って聞いているが、「そうよね」など適度に合いの手を挟み、自分も不完全感を溜めないようにしている。
・聴く技術は、カウンセラーが不完全感を溜めずに、相手の話を黙って聴き遂げるための技術。

 

◾️黙って聴く

・終わるまでただ黙って聴いてもらい、賛成してもらうだけで、人は楽になる。
・まずは、とにかく黙って話を聴く。それができるようになったら、相手の話を賛成して聴こうとする。「黙って聴く」はマスターするのに1年はかかる。

●黙って聴くための3つの指針
話し終わるまで、ただ静かに聴く。
 1 絶対に口を挟まない
 2 絶対に質問しない
 3 絶対に助言をしない。 

●黙って聴くための、4つの禁止事項 
 1 支持や承認の口を挟まない  
  相手の内容に同意して「自分もそう思う」などを伝えない。 
 2 復唱・繰り返し・要約をしない 
 3 明確化しない  
  カウンセラーが違う言葉に言い換えたり、要点を指摘しない 
 4 聴き取れなくても、聞き返さない

・カウンセラーが口を挟んでしまうと、全体が質疑応答になってしまい、カウンセラーの質問や意向に沿った内容に限定したものになってしまう。
・自分が知らない自分を語ることは一人ではできず、語るために相手が必要。口を挟まずに黙って聴いてくれる相手が。

 

◾️賛成して聴く

悩みの本質を知れば、心から賛成して聴ける聴く技術。

●4つのステップ
 1 黙って聴く 
  黙って聴く3つの指針と、4つの禁止を守って聴く。
 2 賛成して聴く 
  悩みを分類(見立て)しながら、内容に賛成して聴く
 3 感情を聴く 
  感情の階層を意識しながら、それに同調して聴く
 4 葛藤を聴く 
  解決できない矛盾を聴いて、自己組織化の力を引き出す

・1,2の目的は、相手が安心して自由に自分を語れるようになる。
・3は、感情階層の進展具合を把握し、同調しながら確認していく。
・4は、解決を予測しながら、語り尽くし、聞き尽くす。

・賛成して聴いてもらえると、何を話しても許されると安心して、さらに自由に語ることが加速される。

・黙って聞けない理由は、相手の話に賛成できないから。自分の意見=相手に賛成できない、だから口を挟んでしまう。

賛成できない時の対処法は2つ。
・1 対処療法は、諦めて、聴けなくなった瞬間を自覚できるようにすること。聴けなくなる瞬間を自覚することで、心して黙っていようと思えるように。
・2 根本療法は、悩みの本質を分類するし、解決策を予想できるようになること。

 

●人の悩みは4つに分類される
 1 人が怖い
 2 自分を責める
 3 人とうまく付き合えない
 4 死ぬのが怖い

・4つの悩みの共通構造は、Aこうしたい、こうすべきだけど、Bそうできないので、悩み苦しむ。Aは理想とする・望む生き方、Bは実際の生活の中でそうできなくて悩む気持ち。AとBの対立構造が、人の悩みの本質である。

 

◾️感情を聴く

・深いレベルに流れる感情を聴くと、心がつながる。
・感情の階層は、不安ー抑うつー怒りー恐怖ー悲しみー喜び。この順番で語られていく。
・相手の心を占める感情が何かを聴きとる。感情は言葉よりも広く、深く、強いもの。語られる言葉の背景の感情を聴く。

●感情の6つの階層
 1 不安と頑張り 相談は現実の不安の表現から始まり、
 2 抑うつ 頑張れない自分を責めて、人生を振り返り
 3 怒り そんな生き方をしてきた自分に怒り
 4 恐怖 自覚されない恐怖を見て
 5 悲しみと諦め 悲しみの中で、古い生き方を捨てると
 6 喜び 喜びの中で、人は新しく生き始める

・言葉は感情が生じた後に、社会的な表現、すなわち人に伝わるような表現を見出したときに発せられる。美しさ森の景色を見て「ああ、きれい」と言葉にするとき、それは社会的な表現である。
・逆に、人や自分自身に説明できない感情、伝わらない感情は言葉として表現されない。
・カウンセリングでは、日常生活では言語化されない感情、社会の中では容易に伝わらないような感情が自覚され、語られてれ。社会的な場面では、理性が感情に優先される必要がある。
・一方、カウンセリングでは、理性や言葉より、深いレベルの感情が優先される。

 

【発想力 要約】「0から1」を生み出す方法|大前研一

大前氏の「0から1」を生み出す発想法。本書では15個ありますが、その中で使えそうなものサマリー。

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61AL3iQWQYL.jpg

 

■戦略的自由度

・大抵の技術者は、技術の差を「差違化」だと思い込む間違いを犯す。
・そのような技術の差は、消費者からするとどうでもよく、顧客価値の差はない。

・ここに、ユーザーは何を求めているか、の視点を持ち込む。
・技術者は往々にして「自分たちの最高技術をユーザーに届けることがすべて」と勘違いしている。「自分たちがユーザーに何を届けたいか」で発想してしまっている。
・競合より技術的に優れたものを作ろうとする、無意識の強いクセがある。
・そうでなく、1ユーザーは何を求めているか、2その求めのためにどんなやり方(検討の軸)があるか、3軸に沿ってどんなことができるのか、検討すれば良い。

■コーヒーメーカー開発例
・最初は、濾過方式かドリップ式か、大型か小型かの、4つのどれかという、矮小な議論に終始。
・そこにユーザーは何を求めているかの視点を持ち込む。
・行き着いた答えは単純に、美味しいコーヒーだが、当初の4つのどれも、美味しいコーヒーをどう淹れるか、全く議論されていなかった。美味しいコーヒーの味を決める要素が何か、誰も考えてもいなかった。

・調査検討の結果、一番の決め手は水質、他にはコーヒー豆の粒揃い、豆を引いてから熱湯注ぐまでの時間が重要と。理想のコーヒーメーカーの方向性が固まった。
・やるべきは競合比較ではなく、ユーザーが求めていることは何か?、自分たちはそれを十分提供しているか?、ユーザーが満足していない部分の原因は何か?、それらを解決するには、どういう方法があるか?、の問いを、この順番にぶつける。

■薬の開発例
・新薬開発は数百億以上、10年以上かかる。
・新薬開発にあたり既存の薬に目をつけた。既存薬の応用は厚労省の認可を得やすい。
・製薬会社全員に、1年間、自分の体の異常、不満や不快感、現象を書き出すよう依頼。つまり社員をユーザーに見立てた。
・1年のデータを集約すると、意外なことわかった。病名がないような、ちょっとした不快感や不満が非常に多い。頭痛や胃痛というカテゴリーに分類できない症状が大半。病院に行くほどでないが、不満や不快感。
・こういう症状に対して、製薬会社はなんの薬も用意できていなかった。
・それらまとめを新薬開発部隊に見せると、治す方法論がいくつも出た。しかも既存薬や既存の組合せでできるアイデア
・最終的に、いくつかの薬を一般用医薬品として世に出した。多くの利益を得た。
・ポイントは、莫大な開発費を使っていないこと。

・ユーザーの目的を把握することは、思った以上に難しい。
・またユーザーの目的は、時代によっても変化する。
・会社として何を提供したいか ではなく、ユーザーは一体何を求めているのか、と考える視点を変え、ユーザー側から発想するのが重要。

 

バリューチェーンにおける自社領域の拡張

アービトラージを可能にする条件は、情報格差IT技術発達による、情報格差
・例はユニクロ。自社デザイン、素材開発、中国直製造、自前店舗販売。ユニクロと客の間がほとんどない。
・ただ中抜きは、ビジネスモデルに賞味期限があり、ほどなく真似される。
・中抜き始めとするアービトラージの発想ポイントは、業界常識を疑うということ。ユニクロに中抜きは、当時は業界の常識に反する発想。

・同じ業界に長くいると、自分はその業界に詳しいと過信し、学ぶ心をなくし、耳を傾けることをしなくなりがち。
・まさに固定観念に捉われている状態であり、それは、これまでの発想から抜け出せないということ。
・私たちは誰しも、常に固定観念に捉われている。固定観念の外に出るためにこそ、情報を活用すべき。

 

■非稼働固定費を活かす付加価値

・固定比率の高い業態で、曜日や時期により変動が大きい(非稼働が発生しやすい)ビジネスに向く考え方。
・例えばクリーニング店は、クリーニング機材の混雑は店や場所により異なり、暇な時は機械が稼働してないことも。これらを束ねてお互いに機械を融通。
・例えば遊園地は、土日祝は混雑、平日昼間はガラガラ。メイン顧客をシールド化し、特定ターゲットのみに割引やおまけ提示。
・固定費は遊ばせておいたら金を生まない。遊ばせるくらいなら、少しでもいいから費用回収する、そこにアイデアの芽あり。
シネコン、劇場、レストラン、ホテルなどありえる。

■ラストミニットドットコムの例
・独身、彼女あり、金ありのロンドンの大企業ビジネスマンがターゲット。金曜夕方にメール。
・パリの五つ星ホテル、航空券、ディナーをパッケージ、超格安。レストラン席もキープ。
・稼働してない固定費をパッケージ化。一日前なら、ホテルも航空会社もレストランも、空きより格安でも稼働する方が良い。

 

シリコンバレーの生まれたばかりのスタートアップをパクる

・Fast500に出るような、新しいスタートアップを注目。何かの兆しがあり、イマジネーションを得られる。
・世の中で起きているとても小さな現象・兆しを観察し、ただ単にパクるのでなく、その先を構想しつつ、パクる。

 

■使えると誰も思いもしなかったものを、有効利用する

・地下鉄、空中権、二酸化炭素排出量取引などのように、元々使えると誰も思ってないものを、空いていると定義し直して、利用する。
・このような発想は単純に見えるかもだが、実際は簡単ではない。
・それは元々認識されないから、パラダイム転換が必要。
・最近の例はウーバーやairbnb。他人の車をタクシーにする、一般宅の空き部屋をホテルにするなど、誰も考えもしなかった。

 

■他人の立場に立つ発想「もしあなたが○○だったら」が思考を変える

・人の思考には、思い込みとクセが染み付いてしまっている。
・新しい発想には、思い込みとクセを意図的に排除しないといけない。
・実は「自分」という存在は非常に面倒で、「自分のことは自分が一番知っている」と過信しているケースが多く、実際の自分や自社のことがわかっていないもの。
・だから自分の問題に関してイノベーションが出てこない。

・他人になり変わる発想法。自分のことだと頭が固くなってしまうが、他人のことだて気が楽になり、自由な発想をしやすい。
・対象企業の現状や課題、業績の数字や変化を正確に把握した上で、どのような戦略で事業を進めるか発想する。
・このやり方で発想を鍛える場合、できれば4-5人でやりたい。互いに意見を言い合うことで、それだけ思考回路も増える。

 

■構想力 あなたには何が見えるか

・大きくビジネスをかえるには、何よりもまず構想を思い描く力が必要である。
・最初から何かあるところにアイデアをプラスすることは難しくない。だが0から1を考えねばならないとき、構想力を問われる。
・構想こそ、0から1を生み出す発想力・イノベーションの要である。

シティバンクの例
1984年のceo は、これからは10億人の口座がないとリテールで生き残れない。だから10億口座何としても達成せねばならないと構想。
・そこから、携帯電話の電子ウォレットやインドの低預金口座サービスを作った。
・10億人の口座という構想があったから生まれた、過去の延長線にない新しいアイデア
・構想は、他の人には見えないものを、具体的に頭の中で絵にする力ともいえる。ただの思いつきではなく、いくつかの事実や兆し、それらもヒントに、壮大な絵を描く。

 

■新たな市場を創り出す1〜4

■新たな市場作り出す1 :感情移入
・新たな商品や画期的なサービスが生み出される時、根幹には感情が横たわっていること多い。
ユニチャーム社長は生理用ナプキンをつけて営業に行き、感触を確かめた。
・ナイキのフィルナイトはウッズに興奮して、取締役会の全反対を押し切って、大学生ウッズにナイキ収益の4分の1を占める額で7年契約を取り付けた。

■新たな市場作り出す2:どんぶりとセグメンテーション
・業界の常識の真逆に振り子を振ってみる。
・どんぶり業界なら、顧客セグメントして個別ニーズに合うサービスを出す。
・逆にセグメンテーションが進みすぎてユーザーを無視した細分化がされていたら、一歩引いてどんぶり発想を持ち込む。

■新たな市場作り出す3:時間軸をずらす
・購入時の価格比較でなく、時間軸をずらしてトータルコストで提示するアプローチ。
・例えば、1000万円の高級車は、購入に躊躇するが、5年後に売れば少なくとも600万円で売れるよとなれば、頭の中で400万円÷5という式にすり替わる。
・例えばGEヘルスケアは、高額CT機器に、24時間365日のリモートメンテシステムとコールセンターつけた。これにより、CTダウン時の損失の最小化という顧客価値た不安軽減をつけた。
・インターネットや新しいテクノロジー活用により実現したもの。

■新たな市場作り出す4:横展開
・同業界からではなく、横展開(別業界から学ぶ)により、他にない強さを手に入れる。
・別業界に学ぶ Zaraが業界常識を疑い、デザインから店頭までの時間を短縮するために、学んだのはトヨタフェデックス
・メキシコのセメント会社は、フェデックス宅配ピザ、救急車を研究した。

 

 

【イノベーション・オブ・ライフ 要約】幸せな人生と経営理論|クレイトン・クリステンセン

クリステンセン教授のハーバードビジネススクールで受け持つ講義の最終日に取り上げていた、どうすれば幸せで充実した人生を送れるかについての書籍、イノベーション・オブ・ライフの要約です。

https://www.seshop.com/static/images/product/15198/L.png

 

◾️幸せなキャリアを歩むには

・自分にとっての優先事項、意図的な計画と創発的な機会のバランス、資源配分と実行が組み合わさわり、戦略が形成される。
・困るのが、仕事で重要だと思うことは、自分を本当に幸せにしてくれることと、一致しない場合が多い。その上、食い違いに気づいた頃には、もう手遅れになってしまっている。

 

■私たちを動かすもの(優先事項)

・ハーズバーグの理論:衛生要因と動機づけ要因。
・衛生要因は、欠けてしまうと不満につながる要因。給与、仕事の安定、作業条件、企業方針、管理方法、上司との関係など。
・衛生要因を改善しても、仕事を好きになるわけではない。せいぜい、嫌いでなくなる程度。「仕事に不満がある」の反対は、「仕事に満足」ではなく「仕事に不満がない」。

・動機づけ要因は、仕事への愛情を生み出す要因。成し遂げる達成感、自己の仕事が認められた、有意義な貢献をする、やりがいある仕事そのもの、仕事を通じた成長実感、責任の重い仕事、自己裁量でのチャレンジなど。
・動機づけは、外からの働きかけや刺激は関係なく、自分自身の内面や仕事の内容と大いに関係がある。

●キャリア選択の間違った基準

・個人の仕事選択で、衛生要因を主な判断基準にしてしまう高学歴者が多い。特に収入を重視。
・ある時、間違った理由で仕事を選んだことに気づいても、身動きが取れなくなってしまっている。給料に見合った贅沢な暮らしを送る家族にとって、それを手放すのは並大抵ではない。動機づけ要因でなく、衛生要因につられて仕事を選んだ結果、罠から抜け出せなくなってしまったのだ。
・不幸な仕事の根本原因が給与だとは言っていない。問題が起きるのは、給与が他のどの要素よりも優先される時、つまり衛生要因は満たされているのに、さらに多くの給与を得ることだけが目的になる時。

●子供たちと作ったプレイハウス

・家の裏庭に、子供たちと一緒にプレイハウスを建てた。何週間もかけて材木を品定めし、屋根板を選び、土台から壁、屋根と建てていった。
・子供たちにトンカチで釘を打たせた。このやり方は時間がかかった。ノコギリを誰が使うか子供たちはいつも揉めた。
・子供たちは誇らしい様子を感じていた。家に帰ると、今度はいつ仕事ができるのかせがまれた。

・しかしいざ完成すると、子供たちは滅多にプレイハウスで遊ばなかった。
・彼らを動機づけていたのは、家を手に入れたいという願いでなく、家を建てるという行為と、自分がそれに貢献しているという自覚が、満足感を与えていた。
・大事なのは終着点だと思っていた。しかしそうではなく、そこに向かう道のりにこそ意味があった。

●幸せなキャリアを掴むために

・給与を追い求めても、せいぜい仕事への失望感を和らげるに過ぎない。
・本当の幸せを見つける秘訣は、自分にとって有意義だと思える機会を常に求め続けること。新しいことを学び、成功を重ね、ますます多くの責任を引き受けることのできる機会。
・幸い、動機づけ要因は職業や時間を経てもあまり変わらない。これを絶対的な指針としてキャリアの舵取りをしていけばいい。

・私たちは、金銭をもたらすものと、幸せをもたらすものの違いを、あっけなく見失ってしまう。気をつけなければならない。
・最も陥りやすい間違いは、職業上の成功を示す証に執着すること。もっと高い報酬、もっと権威ある肩書き。こういうものを追い求め、取り返しのつかない後悔をしてしまう。

 

■計算と幸運のバランス(計画と機会)

・願望や目標を追い求めることと、思いがけない機会を活かすことのバランスを図らなければいけない。
・戦略プロセスでも、特にこの部分を正しく行うことが、企業の成否を分けることが多い。自分自身のキャリアについても同じ。

●意図的戦略と創発的戦略

・戦略の選択肢は、2つの全く異なる。ひとつは予期された機会、つまり前もって計画し、意図的に追求することができる機会。意図的戦略の推進。
・ふたつ目は予期しない機会で、意図的な計画・戦略を決定して推進するうちに生じる、様々な問題や機会の混ざり合ったものをいう。

・予期されない問題や機会は、経営陣や従業員の注目、資金、熱意を得ようとして、意図的戦略と張り合う。ここで企業は、当初の計画に固執するか、それを修正するか、新しく生じた選択肢に完全に乗り換えるか、選択を迫られる。
・修正された戦略は、予期されない機会を追求し、予期されない問題を解決するうちに下す、日々の様々な決定によることが多く、このようにして形成された戦略は、創発的戦略と言われる。
・これは一度下されるだけのものではなく、持続的で多様で、無秩序なプロセスであり、何度も繰り返されて戦略を変化させていく。無秩序のプロセスだが、ほぼ全ての企業がこの方式で勝利を手にしている。

●キャリア形成における意図的戦略と創発的戦略

・求める衛生要因と動機づけ要因の両方を与えてくれる仕事が、既に見つかっているなら、意図的な手法を取るのが理に適っている。
・そういうキャリアがまだ見つかってない人は、道を切り開く新興企業のように、創発的戦略を取る必要がある。人生で実験せよということ。ひとつひとつの経験から学びつつ、戦略を修正していくことを、素早く繰り返そう。

●失敗するプロジェクトの起案ー承認プロセス

・欠陥あるプロセスは、大抵次のような経緯をたどる。
1新製品・サービスに関するアイデアを考案する。上層部に有望なアイデアだと納得してもらうには、見栄えの良い数字が並んだ事業計画が必要。
2顧客がアイデアにどう反応するか、コストがどれほどになるかは、その時点では、本当のところはわからない。そこで見当をつける(仮説を立てる)。
3計画は何度も予測を立て直すことが多い。それは、新しい情報や事実が判明したからではなく、提案にゴーサインを得るために、予測を「改善する」のだ。
4経営陣の説得に成功すれば、プロジェクト承認が得られる。だが数値計画に組み込まれた仮定のうち、どれが正しく、どれが間違っているか判明するのは、計画が開始した後だ。
5問題は、どの仮説が正しく、間違っているか知る頃には、プロジェクトは進みすぎていて、手の打ちようがなくなっている。

・こうしてプロジェクトは、間違った憶測をもとに承認される。成功確率が高いプロジェクトが選ばれるのでは、ない。

●これが成り立つためには、何が言えればいいのか

・もっと良い方法は、新しいプロジェクト計画を立てる際の、手順を入れ替えるのだ。
・新製品・サービスプロジェクトは、もちろん数値計画を立てる必要があるが、その予測が正確だとみなす代わりに、その時点では大まかな数字でしかないことを認めるの。
・有望に見せかけるための操作を、チームに暗に促すなどという茶番をやめる。

・代わりに、当初の予測の基礎となる仮定を全てリストアップさせ、その仮定を重要度と不確実性の高い順に並べる。(リストの上に、最も重要で最も不確実性の高い仮定を書く)
・経営陣は、全ての基礎的仮定の重要度を理解した上で、プロジェクトを承認する。
・そして、特に重要な仮説を、素早く、できるだけ費用をかけずに検証する方法を考案し、その検証作業を行う。

 

■口で言っているだけでは戦略にならない(資源配分と実行)

・人生に優先付け戦略を持ち、動機づけを理解し、目標と機会のバランスの大切さがわかっても、自分の時間とお金、労力を費やす方法を、それに応じて変えていかなければ、何も始まらない。
・最も肝心なのは、自分の資源をどのように配分するか。

●資源配分のパラドクス

・戦略プロセスの根幹をなすのは、何といっても資源配分。資源配分プロセスでは、どの意図的・創発的計画に資源が投じられて実行に移され、どの計画が資源が絶たれるか決まる。
・企業内のあらゆる戦略は、資源配分段階に到達するまでは、単なる意向でしかない。
・従業員の成功を測る尺度が、企業の成功を導く戦略と相反する場合、善意の社員に方向を誤らせる結果になる。

●時間枠を誤ることの危険性

・失敗した事業の根本原因を調べると、長期的な目標のための取り組みよりも、直ちに満足が得られるような取り組みに飛びつく傾向が繰り返し見られる。
・多くの企業の意思決定システムは、見返りがすぐ形となるような取り組みへの投資を促すようにできており、長期戦略のカギとなる取り組みへの投資がおろそかにされがち。

●自分の事業に、資源を配分する

・資源配分の仕組みは、私たちの人生やキャリアでも、だいたい同じようなもの。
・職場で就業間際に誰もが悩むジレンマにも似ている。あと30分残業してもう一つ仕事を片付けるべきか、それとも家に帰って子供と遊んでやるか。
・自分の人生戦略に対して行う投資、それが積もり積もって人生になる、は、私たちは、時間や労力、能力や財力といった資源を持っており、これを配分している。伴侶と実り多い関係を築く、立派な子供を育てる、キャリアで成功する、協会や地域社会に貢献する、といったことは、それぞれ資源を得ようとして競い合う。

・自分の資源配分プロセスは、意識して管理しなければ、脳と心にもともと備わったデフォルト基準に沿って、勝手に資源を振り分けてしまう。一度のことではなく、絶えず優先事項が取捨選択されている。
・達成動機の高い人が陥りがちやすい危険は、今すぐ成果を生む活動に、無意識のうちに資源を配分してしまうこと。これはキャリアである事が多い。自分が前進している事が最も具体的に見える分野だから。

・立派な子供を育てるといった、長い間手をかける必要があるもの、何十年も経たないと見返りが得られないものをおろそかにしてしまいがちだ。
・キャリアや給与といった即時的な見返りを手にすると、自分と家族の派手なライフスタイルに使ってしまう。困ったことに、ライフスタイルの欲求は、資源配分プロセスをたちまち固定化してしまう。
・仕事に劣らず、プライベートでも満足できる生活を築こうとして、家族に良い暮らしを与えるような選択をしたが、そうすることで知らぬうちに、伴侶と子供をおろそかにしてしまう。
・家族ほど大切なものはないと頭では思っているのに、かつて一番大事だといっていたものに、ますます資源を振り分けなくなってしまう。

 

■幸せな関係を築く

・人生の中の家族という領域に資源を投資した方が、長い目で見たら遥かに大きな見返りが得られる事を、いつも肝に命じなくてはならない。
・仕事をすれば確かに充実感は得られる。だが家族や親しい友人と育む親密な関係が与えてくれる、揺るぎない幸せに比べれば、なんとも色褪せて見える。

■時を刻み続ける時計

・家族や親しい友人との関係は、人生で最も大切な幸せの拠り所の一つだが、気をつけなくてはいけない。
・家庭生活がうまくいっているように思われるときは、家族との関係への投資を後回しにできると、ついつい考えてしまうが、大きな間違いだ。
・家族との強力な関係、友人との親密な関係を築くことに最も力を入れる必要があるのは、一見その必要がないように思われる時である。

●当初の戦略はほとんど失敗する

・最終的に成功した企業の93%は、当初の戦略を断念していた。その理由は、当初の計画に成功の見込みがないことが判明したから。
・言い方を変えれば、成功した企業は、最初から正しい戦略を持っていたからではなく、当初の戦略が失敗した後もまだ資金が残っていたために、方向転換して別の方法を試すことができたから。
・対して、失敗する企業のほとんどが、ありったけの資金を当初の戦略に注ぎ込んでいた。しかし、当初の戦略は、間違っていることが多い。

・新規事業の初期段階では、間違った戦略を推進して多額の資金を投じないよう、できるだけ早くできるだけ少ない資金で、実行可能な戦略を見つけること。
・初期段階の企業に、可能な限り「早く大きく」成長することを求める資本は、ほぼ例外なく、企業を崖に突っ込ませる。
・これが起きると、大企業でもあっという間に資金を使い果たしてしまい、組織が大きいほど方向転換が難しい。
・ただし、いったん有効で実行可能な戦略が見つかれば、今度はそのモデルを拡大展開できるかどうかが、成否を分けるカギになる。

●新規事業が全速力で崖に突っ込む、典型的な三段階プロセス

・この理論の教えが守られない事が最も多いのは、大手投資家や成功する既存企業が、新しい成長事業への投資を検討するとき。この失敗は次の予測可能な三段階プロセスを通じて起こる。
1新事業の計画がうまく行かない可能性が高いため、既存事業がまだ力強く成長している間に、次の成長の波への投資が必要。新しい計画に、有効な戦略を探す時間的猶予を与えるため。
2既存の主力事業が成熟して頭打ちになる。そこで気づく、数年前から次の成長事業に投資しておくべきだったと。だがそれを怠ったため、新しいエンジンはどこにも見当たらない。
3投資するすべての事業に、可能な限り「早く大きく」成長するようハッパをかける。リスクもプレッシャーも莫大になる。成長しようとして、計画に巨額の資金を注ぎ込む。十中八九、潤沢な資金に煽られて、間違った戦略を無謀かつ強引に推進する。かくして新規事業は、全速力で崖に突っ込む。

・新規事業への投資を怠ってきた企業は、新しい収益と利益の源が本当に必要になった時には、もう手遅れなのだ。

●将来の幸せに投資する

・まずいことに、将来への投資を怠った企業が受ける報いは、私たちの人生にも降りかかる。
・ほとんどの人は、家族や友人たちと深い愛情に満ちた関係を築くという、意図的戦略を持ちながら、実際には望みもしない人生の戦略に投資をしている。
・忙しさにかまけて、おそろかにしてしまった友情の一つや二つは、誰にでもあるだろう。自分の友情は、ほおっておいても壊れないと思うかもしれないが、そんなことはまずない。
・晩年になってから、かつてあれほど大切に思っていた友人や親戚と、なぜもっと連絡を取り合わなかったのだろうと嘆く人が多い。
・忙しくてそれどころではなかったのだろうが、そのまま放っておくと、深刻な影響が及ぶことが多い。

●子供への投資を後回しにするリスク

・若きエリートが陥りがちな間違いは、人生への投資の順序を好きに変えられると思い込むこと。
・「今はまだ子供たちは幼くて、子育てはそれほど大事じゃないから、仕事に専念しよう。子供達が少し成長して、大人と同じようなことに関心を持つようになれば、仕事のペースを落として家庭に力を入れよう」と考えがちだが、大間違いだ。
・子供が言葉に触れるべき最も重要な時期は、生後1年間である。次に重要なのは生後3年間。
・子供への話し方も重大な影響があり、「お昼寝の時間よ」「牛乳を全部飲んじゃいなさい」といった類いの「仕事の話」は重要ではない。
・一方、計り知れない大きな影響があるのは、子供と面を向かって会話をし、大人と同じように知的な言葉を使って、会話に加わっているように話しかける「言葉のダンス」。
・「今日は雨が降るかしらね」「今日は青いシャツを着る?それとも赤いシャツにする?」といった類いのもの。子供に問いかけをして、子供の身の回りで起きていることを、考えさせるような質問。
・簡単に言うと、親が「余計なおしゃべり」を子供にたくさんすると、その子供達は認知的に非常に有利な立場に立っていることになる。
・これほど小さな投資が、これほど大きなリターンを生む可能性がある。
・多くの親は、子供の学業に力を入れるのは小学校に上がってからで良いと考えるが、その頃にはもう、子供にとっての絶好の機会を逃している。

●家族や友人への投資を後回しにするリスク

・これは、友人や家族との関係への投資を、成果の兆しが見え始めるはるか以前から行わなくてはいけないと言う、数多くの例の一つに過ぎない。
・時間と労力の投資を、必要性に気づくまで後回しにしていたら、恐らく手遅れだろう。大切な人との関係に実りをもたらすには、それが必要になるずっと前から投資をするしか方法はない。
・家族や親しい友人との関係は、人生の最も大きな幸せの拠り所の一つだ。こうした関係に絶えず気を配り、手をかける必要がある。だがそれを阻む2つの力がある。1つは、あなたは直ちに見返りが得られるものに、自分の資源を投資したい誘惑に駆られるだろう。2つには、あなたの家族や友人は、あなたの注目を得ようとして声高に叫ぶことはない。

 

■そのミルクシェイクは何のために雇ったのか?

●自分は何の用事を片付けるために、パートナーに雇われているのだろう?

・あなたが誰かに雇われる、最も重要な用事の一つが「伴侶になること」。これを正しく理解することが、幸せな結婚生活を維持するカギである。
・あなたも妻も、それぞれが個人的に片付けようとしている基本的な用事を、いつもうまく説明できるとは限らない。妻があなたを雇う理由を説明するとなると、なおさら難しい。
・さらに大事なことに、妻が片付けようとしている用事は、彼女が片付けたがっているとあなたが考える用事とは、かけ離れていることが多い。
・私たちは誰しも、伴侶がどんな用事を片付けようとするかを理解しようと心を砕く代わりに、伴侶が求めているものを、こうだと勝手に決めつけがちだ。
・妻のためを思ってどんなに尽くしても、妻が片付けようとしている用事に目を向けない限り、夫婦の関係に幸せを求めようとする取り組みは挫折する。
・これは結婚生活で一番理解しづらいことかもしれない。善意と深い愛情を持っていても、お互いを根本的に誤解してしまう事がある。
・お互いに対して最も誠実な夫婦は、お堅いが片付けなくてはならない用事を理解した二人であり、その用事を確実に、そしてうまく片付けている二人である。

●犠牲と献身

・「犠牲が献身を深める」。お互いを理解しあい、お互いの用事を片付けようとする努力は、その献身を不動のものにできるかどうかは、伴侶の成功を助け、伴侶を幸せにするために、自分をどれだけ犠牲にできるかにかかっている。
・この犠牲と献身が、深い友情や、充実した幸せな家庭生活、結婚生活の大切な土台だと信じている。
愛する人に幸せになってほしいと思うのは、自然な気持ちだ。難しいのは、自分がその中で担うべき役割を理解すること。
・大切な人たちが、何を大切に思っているかを理解するには、彼らとの関係を、片付けるべき用事の観点から捉えるのが一番だ。
・そして、その用事を実際に片付ける必要がある。時間と労力を費やし、自分の優先事項や望みを喜んで我慢し、相手を幸せにするために必要なことに集中するのだ。
・相手のために価値あるものを犠牲にすることでこそ、相手への献身が一層深まるのだ。

■子供たちをテセウスの船に乗せる

・企業ができること・できないことを決定する要因、つまり能力は、「資源」「プロセス」「優先事項」の3分類のいずれかに当てはまる。
・これらのうち、最も具体的な形を取るのが「資源」。多くの資源は目で見ることができ、測定可能な場合も多く、経営者が価値を評価しやすい。
・組織が価値を生み出すのは、従業員が資源を使い、プロダクトを生み出すとき。この時の従業員の相互作用、連携、意思疎通、意思決定方法などが「プロセス」。プロセスは、バランスシート上には現れない。
・3つのうち、最も重要な能力が、組織の「優先事項」。企業の意思決定方法を決め、何に投資すべきか、すべきでないか、明確な指針を与える。
・企業が大きくなると、経営者が全ての意思決定はできず、経営幹部が従業員を教育して、自社の優先事項を浸透させ、自力で決定できるようにすることが重要になる。

●我が子にできること、できないこと

・親として、子供が正しい能力を身につけるよう、手助けすることはでき、資源、プロセス、優先事項の能力モデルが役に立つ。
・子供にできること、できないことを決定する要因の1つ目は、資源。金銭的、物質的資源、時間や労力、知識や素質、子供が築いた人間関係や過去から学んだことなど。
・2つ目の要因はプロセスで、子供が自力で新しいことを成し遂げたり、生み出したりするために、自分の持てる資源を使って行うこと。目に見えにくいが、子供の個性を作る大きな要素。
・子供の個人的な優先事項が、3つ目の能力。大人が持っている優先事項とそう変わらず、学校やスポーツ、家族や仕事、信仰など。子供が日々決定を下す方法に影響を与える。どれを最優先するか、先延ばしするか、はなから行なわないかの決定。
・端的に言えば、資源は何かを行う手段、プロセスは方法、優先事項は動機に当たる。

●プロセスを養う機会を、子供から奪ってしまう親たち

・豊かな社会では、一世代前には家庭内で行われていた仕事が、ますますアウトソーシングされている。野菜づくり、衣服づくり、選択やアイロンがけ、庭の手入れなど。
・こういう仕事を業者にアウトソーシングした結果、やることがなくなった今の世代の親は、子供に人生を豊かにする経験をさせようと、献身的に走り回っている。いわゆる「サッカーママ」。
・様々な経験は、一つ一つとってみれば、子供成長できる素晴らしい機会であり、子供は難しい難問を乗り越え、責任を引き受け、チームプレーを学ぶなどの絶好の機会。

・ところが得てして親はそんなことは考えもせず、ただ子供たちに山ほどの経験を与えようとする。自分はこれだけの機会を子供に与えている良い親だと満足することが、親の目的になってしまっていることが少なくない。
・こうした雑念があると、要注意。子供は数々の経験を通して、奥深い重要なプロセスを養い、学んでいるだろうか? それとも、やりなさいと言われて、仕方なくやっているだけではないか?

●わたしの母がしてくれなかったこと

・子供に良かれと思いこうしたことをしていると、結果的に子供は、煩わしい責任を担ったり、複雑な問題を解決したりする機会を全く与えられないまま、大人になってしまう。
・自尊心、つまり自分には解決できるという自信を持って、問題に恐れず取り組む姿勢は、有り余る資源から生まれるのではなく、困難を乗り越え、大切なことを成し遂げてこそ生まれるものだ。
・子供の頃、転んでジーンズを破ってしまった。母に、直して欲しいと頼んだ。
・母は、ミシンの糸のかけ方と使い方を教えてくれた。縫い方と、自分ならこう直すとヒントを教えてくれた。そして自分の仕事に戻っていった。
・私は最初途方にくれたが、最後にはなんとかやり遂げた。
・今にして思えば、この些細な出来事は、人生の決定的瞬間だった。この時の経験から、自分の問題はできるだけ自力で解決することを学び、自力で解決できると自信を持ち、自分がそれをやり遂げたことに誇りを感じた。
ジーンズの膝は、きれいに直せたはずがないが、それを目にするたびに、うまく直せなかったとは思わなかった。私が感じたのは、自分で直したという誇りだけだった。
・母はどんな気持ちで見守っていたか。たぶん母は、私がつぎ当てを見て思ったことを感じ取ったのだと思う。「この子が直したのね」と。

●子供は学ぶ時期が来れば学ぶ

アウトソーシングは、子供のプロセスを養う機会を奪うことだけでなく、ずっと大事なもの、価値観、が危険にさらされる。
・子供たちは、学ぶ準備ができたときに学ぶのであって、親が教える準備ができたときに学ぶわけではない。
・優先事項は、子供が人生で何を最も優先させるかを決定づける。実際、これは私たちが子供に授けられる能力の中で、最も重要なもの。
・大切なのは、一つには子供が学ぶ準備ができたとき、親はそばにいる必要があること。二つには、それはいつか親にはわからず、親は普段からの自分の行動を通して、子供たちに学んで欲しい優先事項や価値観を示す必要があること。
・ところが、昔は家庭にいくらでもあった仕事の大部分をアウトソースすることで、子供の生活に空洞を作っている。その結果、子供がいざ学ぶ準備ができたとき、そばにいるのは、親の知らない人であることが多い。
・親が良かれと思ってやっていることでも、親が果たすべき役割をアウトソースするほど、子供は価値観を養う手助けをする、貴重な機会を失うことになる。
・子供が人生の困難に立ち向かうそのとき、あなたがそばにいなければ、彼らの優先事項を、そして人生を方向付ける、貴重な機会を逃すことになってしまう。

 

■経験の学校

・人の採用や抜てきにおいて、「正しい資質」は将来の成功を予測できない。
・「正しい資質」の考え方は、成功と相関性のあるスキルの羅列に過ぎない。そうではなく「経験したことがあるか」と問う。

●子供を正しい経験の学校に入れる

・あなたは親として、子供が早いうちに重要な経験の講座が取れるよう、ちょっとした機会を見つけてやれる。
・親が手を貸す機会は、いくらでもある。ただその全てが良いものとは限らない。
・例えば、夕食の席で、明日までに出さなければいけないのに、まだ手をつけてない宿罪があると、子供が突然言い出す。こんなとき、親はどうすべきだろう?
・多くの親は、夜中まで付き合って、子供の手助けをする。これにより、子供に与えた講座は「ズルをする」という経験の講座だ。手抜きする方法を学ぶ経験をさせたのだ。
・子供はこう学んだだろう。大変な問題が起きたって、親が助けてくれる。自力で解決しなくていい、努力することより、いい成績をとることの方が大事なんだ。
・親にとっては勇気のいる決断だが、子供に厳しくも貴重な人生の講座を受けさせよう。重要な宿題をおろそかにするとどうなるか、その成り行きを経験させる。夜中までかかって自力で終わらせるか、サボった報いを受けるか。

●設計講座

・子供が困難な状況に陥ると、親はただもう本能的に手を差し伸べようとする。だが、子供は困難に向き合い、ときに失敗することがなければ、困難から立ち直る力という、生涯を通じて必要になる能力を養うことはできない。
・経験をさせたからといって、子供が学ぶべきことを学ぶとは限らない。色々なアイデアを用いて、繰り返す必要がある。
・世の親は、良い学業成績やスポーツの実績など、子供の経歴を積み上げることにこだわる傾向にある。だが子供が生きているのに必要な能力を養う講座をおろそかにするのは間違っている。
・子供がぶつかる困難には、重要な意味がある。子供は大変な経験をすることでこそ、生涯を通して成功するのに必要な能力を磨き、養っていく。

 

■家庭内の見えざる手

・大抵の人は、自分の家庭がこんな風になってほしいという理想像を持っている。しかし子育てを経験した親は必ず、望んだからといって、それを手に入れられるわけではないと言う。
・自分の望む家庭像と、実際に手に入れる家庭のギャップを縮めるのに役立つ最強ツールの一つが、文化である。

●我が家の行動方針

・企業と同じように、親も優先事項を設けることによって、家族の一人一人が直感的に問題解決し、ジレンマに取り組むことを期待する。子供たちも、家庭の文化が定める「我が家の行動方針」に従って行動する。
・文化は望むと望まざるとに関わらず、生まれる。考えなくてはならないのは、それが生まれる過程に、どれだけ積極的に影響を与えようとするかだ。
・例えば、子供は兄弟を負かしてほしいものを手に入れたり、両親に口答えをして不当な要求を飲ませたりするとき、短期的に「成功」を感じるかもしれない。こうした行動をほおっておく親は、そう言う家庭文化を築いているも同然である。子供に世の中はこういうものだと教え、同じ方法でいつも目的を達成できると教えて居るのと同然だ。

 

コンサル 論理型ーデザインーアートークリエイティブの変遷

■論理型コンサル

・1990年代のビジネスコンサルは、成功事例をベースに現状分析し、あるべき姿(成功事例)を継ぎはぎして組み上げ、あるべき姿と現状の差分を埋める施策を案件化し、コンサルティングサービスとして提供するやり方。
・「論理的な証明は正しい」という大前提。過去の成功事例が正しいという考え方。
・論理的コンサルは「情報の整理」に過ぎない。膨大な情報を整えて、結論を導き出す「整理学」。

・現代では、過去に事例のない課題に向き合う必要が高まり、ファクトベースの論理証明型のコンサルティングは価値を失っていった。

 

■デザイン思考の流行

https://2019.images.forbesjapan.media/articles/31000/31682/photos/compress/316828b372d925dcb8e60c6fa5ae374b207eb.jpg

・すると、デザイナーが創作を行う際の思考法を体系化した「デザイン思考」がコンサル業界の中心的な考え方になっていった。
IDEOの方法論を軸としたデザイン思考は、コンサル会社の課題解決型フレームワークと体系が似ていて、流用しやすかったため、欧米では一気に広がった。デザイナー出身者を最高位であるパートナーに就かせ全体のリードを任せるようになった。

・一方日本では、コンサル経験を必要以上に重要視した。そのため、従来型のコンサルがデザイナーの業務を管理した。当然、プロトコルが合わず、デザイン思考は上手く行かなかった。
・コンサルはファクトベースであり、デザイナーは人間中心としつつ創造性を許容した幅の広いもの。そもそもの発想が全く違うため、どこに視点を置くかの課題設定が大きくずれている。デザイン思考を取り入れても、うまく行かないケースが日本では多発した。
・日本にて、コンサル会社のデジタル事業がぱっとしないのは、デザイナーに場を任せきれないことが原因。

 

■アート思考・アーティストの思考

・「アート思考」と呼ばれるものに注目が集まってきているが、混乱しないよう明確にしておきたいのが、「アート作品を扱う人」と「アートを創り出すアーティスト」は、決定的に違うということ。
・アート作品を扱う人は、さまざまな課題をアートという「商材」で解決しようとする発想。それは「デザイン思考」の領域の話。

・アートは、アーティストが生まれ持つ感性や才能を直感で表現するというイメージから、論理的な思考とは無縁で、斬新な発想にて創造されると思われがち。しかし、そうではない。
・アーティストは徹底的に理論を学び、基礎を身につけ、歴史を知り、過去のアーティストに高い敬意を払っている。アーティストの創造性は、理論の上にそれを越えて成り立っている。
・そのようなアーティストの思考は、多くのアーティストは、アートつまり作品を、自分のアイデンティティだと信じている。自分の奥に潜む「基本欲求」にによって動かされている。
アイデンティティは、自分自身の奥深くに潜むもので、表現すること自体がとても困難。またアイデンティティは、快楽と密接に結びついている。そのため、アーティストが、自らのアイデンティティを表現できたとき、このうえない快楽という報酬が与えられる。

・自分のアイデンティティを表現すること、これこそアーティストが最も大切にしていること。
・アーティストの思考を尊重するほど、ビジネスへの活用は難しいように思える。また、アーティストの思考は、けっして課題解決型ではない。そのままではビジネスには向いてない。

 

https://forbesjapan.com/articles/detail/31682/1/1/1
https://forbesjapan.com/articles/detail/32194/1/1/1