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出張シェフサービスのマイシェフ社長ブログ

個人向け出張シェフ・出張料理サービス "マイシェフ" の社長のブログです

マイシェフがCtoCマッチングプラットフォームにしなかった理由

DeNAさんに端を発した問題は、その影響が広範に広がりつつあり、ITpro記事内で「プラットフォーム」への言及を目にしました。

DeNAが運営していたキュレーションサイトをはじめ、消費者同士がモノや空き時間などをやり取りするシェアリングエコノミーと呼ぶサービスの運営企業も、多くは自社をプラットフォームと称する。彼らの多くに共通するのは、流通するコンテンツの内容や当事者間の契約には責任を負わないとする立場。

ニュース解説 - DeNA「WELQ騒動」の余波と教訓、一般企業へ波及も、コンテンツマーケティングが焦点:ITpro

 

プラットフォーム企業は場の提供をし、プラットフォーム上のコンテンツや中身の責任は、それを提供する主体が負う、というもの。

ビジネス単体で言えば教科書的にはその通りでも、社会との接点が当然あり、その実態は、例えばUberはプラットフォームか運送業者かという点で合法違法の点が分かれたり、Airbnbがプラットフォームか宿泊業者かという点で宿泊税の課税義務の点が分かれたり。

 

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出張シェフのマイシェフでも創業期に、プラットフォームに徹するか、責任主体の立場をとるか色々と考えました。プラットフォームにせよ、責任主体の立場にせよ、それぞれメリットデメリットあります。(確か当時、CtoCサービスはプラットフォームの立場をとる会社・サービスが多かった記憶がある)

東京の出張シェフサービスのMyChef(マイシェフ)

 

複合的に考えた結果、マイシェフはCtoCマッチングプラットフォームにはせず、責任主体の立場に自らを置くことに。

なぜそうしたか。決め手となったのは法令の遵守。これに尽きます。

 

マイシェフは「食」を扱う関係で、当時何度も何度も区の衛生課に足を運びました。足を運んだ理由はシンプルで、法に則ったサービスにするために、プロセスなどにおける合法・違法の線引きを確認するため。区の担当者は、関連法はもちろん、過去の判例などに照らして丁寧に教えてくれました。
(ちなみに弁護士にも相談するも、良い情報は得られず。相談の仕方がよくなかったのかもしれませんが。)

 

区の衛生課に足を運んでいたある日、ふと気になったのが、出張料理をする人の多くは、違法行為なのではないか?ということ。区の担当者に質問すると、その返答は驚くもので「おそらく、半数くらいは違法ではないでしょうか」とのこと。

おそらく、悪意をもって違法に出張料理をする人は少なく、知識がないために無意識に違法行為を行っている可能性が高いのでしょう。悪意でも無意識でも、違法は違法ですが。

 

その情報を得た結果、マイシェフではCtoCマッチングプラットフォームとすることは不可能だと判断しました。

いくらやんちゃなスタートアップでも、違法行為を仲介する・違法行為を助長するプラットフォームを、社会が許すはずがない。社会が許さなければ、いざ事業が成長しても、その時に閉鎖や大変更を余儀なくされるだろうと。区の衛生課も、個人がちょろっとやっている範囲なら、見て見ぬ振りをするも、株式会社に対しておおらかな対応をすることはないだろうと。

ビジネスはプラットフォームで、ただシェフ向けガイドラインを作成したり、登録時に必ず面談にすれば良いのでは、と折衷案?を考えたこともありましたが、当社がプラットフォームの立場とする限り、構造的に違法行為を助長する可能性が高いことに変わりはないと判断しました。

 

その結果、マイシェフ自らが責任主体に立つ形にしています。

サービスの基本仕様やルールを決め、その仕様やルールに基づき料理人に都度発注する。プラットフォームではなく、そういう仕組みにすることで、違法行為を防止する強い動機が私たちに発生することも含め、違法行為を行わない、違法行為を助長することがないサービスになると考えました。

mychef.jp